私たちが提供するサービス群は、「結果的に正当性や権利を確認する」もしくは「不正な可能性を検知する」ことで、様々なシーンを安全、便利にし、社会を円滑に回すための基盤となります。テクノロジーの発展に従い、これらの仕組みは歴史的にも少しずつ自動化、アクションレス化してきました。例えば認証で言えば、合言葉や古代の印章といったものから、インターネットのID/PW、スマホによる所持認証、生体認証、といったように。
社会全体をスムーズに安全に回していくならば、マイナンバーや生体の情報などで個々人を常時監視し、かつ認証し続けることで、利便性と安全性の担保はかなりできるようになっていきますし、これを実際にどんどん押し進めている国もあるでしょう。そのような世界観を便利で安心できる、と感じる人もいるでしょうし、プライバシー侵害や監視側の横暴/暴走によるリスクなどを恐れ、ディストピアのように感じる人もいるでしょう。
私たちが提供するサービスや価値の行く先には、それらが高度に機械化されていく中で、個人の尊厳と自由、一方で個人の利便性や社会全体の安全性との対立の中で、バランスを模索する活動が非常に重要になってくると考えています。
だからこそ、テクノロジーそのもの以上に、哲学的な姿勢が重要だと考えます。
私たちLiquidは、「謙虚な姿勢」「一面的ではなく多面的な見方」「利己でなく、利他の姿勢」をもって、その時々の社会における、唯一解でない「正義」のあり様に向き合い、認証という重要な社会インフラがどうあるべきかを問い続け、模索し続けていきます。