年齢確認サービスについて

目次

小売店舗における酒類・たばこ販売時の年齢確認

セルフレジ活用時の年齢確認ガイドライン

コンビニやスーパーなど小売店舗において、慢性的な人手不足の解決策の一つとしてセルフレジの導入が進んでいますが、酒類・たばこの販売に関して、セルフレジを活用した場合の年齢確認の基準がこれまで明確に定められておらず、対面での販売が原則となっていました。結果、特にコンビニでは売上の1/3ほどを占めると言われている酒類・たばこについては、繁忙時間帯におけるセルフレジの活用が実現できず、セルフレジ導入の効果が限定的になっていました。


2023年1月に政府により「デジタル技術を活用した酒類・たばこ年齢確認ガイドライン」が認められ、「身元確認レベル2以上、かつ、当人認証を行う場合は当人認証レベル1以上」での年齢確認方法が適切なケースとして定められました。

当人認証保証レベル
レベル1 レベル2 レベル3 その都度身元確認を実施するケース
単要素認証 2要素認証 2要素認証+耐タンパ性
身元確認保証レベル レベル3 対面確認 初回対面で年齢確認と顔登録を行い、顔認証する方式(当人認証保証レベルは1相当) マイナンバーカードのスマホ搭載を活用し、アプリで認証する方式(初回JPKIにアクセスし年齢確認を行い、アプリに生体照合を設定するケース)
レベル2 郵送・リモート確認 taspoカード方式 eKYCで年齢確認を行い、アプリで認証する方式(アプリに生体照合を設定するケース) 公的身分証明書の読取方式
レベル1 自己申告 一般的なポイントカード

(参照)一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会「デジタル技術を活用した酒類・たばこ年齢確認ガイドライン

Liquidの年齢確認サービスの流れ

eKYCとは「electronic Know Your Customer」の略称で、一般的にオンライン上で本人確認が完結することを指します。eKYCを活用した手法は、ガイドラインの身元確認レベル2・当人認証レベル2に該当します。

 

Liquidのサービスは、小売事業者がセルフレジで酒類・たばこを販売する際の年齢確認をエンドユーザーのスマートフォンを活用して行います。専用機器の導入は不要なため、初期導入コストを大幅に抑え、法令に準拠した形での酒類・たばこのセルフレジによる販売が可能になります。

コンビニやスーパーでセルフレジを活用した場合の年齢確認サービス例

小売事業者が提供するスマートフォンアプリやWebブラウザを通じてオンラインで年齢確認を行います。エンドユーザーは、あらかじめスマートフォンで年齢確認をすれば、その後は店舗に本人確認書類を携帯する必要なく、スマートフォンの生体認証機能で酒類・たばこを購入することが可能です。

小売事業者にとっては、従業員の目視による年齢確認がいらなくなるほか、これまでレジにあるカメラなどを通してバックヤードで確認を行っていた場合も同様に、目視確認コストが不要となります。

 

※身元確認と当人認証について

身元確認:エンドユーザーが登録する氏名・住所・生年月日などが正しいか、エンドユーザーの実在性を確認すること

当人認証:サービスを利用しようとしている人物が、身元確認された人物と同一であるかを確認すること

(経済産業省「オンラインサービスにおける身元確認手法の整理に関する検討報告書」より参照)

年齢確認サービスのメリット

Liquidの年齢確認サービスの主なメリットは下記の通りです。

●目視確認コストが不要

当社は身元確認サービス「LIQUID eKYC」と当人認証サービス「LIQUID Auth」を提供しており、これらのサービスを組み合わせることで、事前登録時の身元確認から商品購入時の当人認証までに必要な仕組みを一気通貫で提供可能です。これにより従業員による目視確認コストを不要にします。

また当社の身元確認サービス「LIQUID eKYC」は、マッチングアプリや公営競技サービスなど年齢確認が必要なサービスを始め、金融、通信キャリア、古物買い取り、シェアリングエコノミー関連など多様な場面で導入され、累計5,000万件以上の身元確認実績があります。


●生体認証によるなりすまし不正防止

スマートフォンの生体認証機能を用いて、酒類・たばこを購入しようとしている人物が、スマートフォンで年齢確認をした本人かを確認します。これにより他人の本人確認書類を使用したなりすまし不正を防止します。


専用機器不要で省スペースかつローコスト

年齢確認はスマートフォンで行うため、本人確認書類を読み取る専用機器は不要です。新たなスペースを確保する必要がないほか、初期導入コストを大幅に抑えて導入することが可能です。

他の確認方法との比較

eKYC 身分証読み取り機器 顔認証機器
顧客の事前登録の手間 ◯ スマホで年齢確認。自宅でも店頭でも場所はどこでも可能。 ◎ 事前登録の手間なし × 店内の機器で身分証と顔を撮影し、年齢確認。店舗まで出向く必要あり
顧客の購入時の手間 〇 スマホで生体認証 × 専用機器に身分証を読み取らせる。購入の度に年齢確認が必要。 〇 レジ設置のカメラで顔認証
必要機材 ◎ 顧客のスマホで完結 (機材購入は不要) × 身分証読み取り機器が必要 × 顔認証用の専用機器が必要
懸念点 他人の身分証でのなりすましには注意が必要だが、生体認証でリスクの低減が可能。 他人の身分証でのなりすましには要注意。20歳以上の身分証があれば容易になりすましが可能。 チェーン店舗展開時には注意が必要。顔認証するための登録可能人数に制限あり。

マイナンバーカード機能のスマホ搭載(スマホJPKI)を活用した年齢確認

2023年5月、Androidのスマートフォンに限りマイナンバーカード機能が搭載される予定です。

ガイドラインの身元確認レベル3・当人認証レベル2に該当し、Liquidでもマイナポータルアプリと連携した年齢確認に、6月対応予定です。

一方で、当面は利用対象者が少ない可能性があります。エンドユーザーがマイナンバーカードとAndroidのスマートフォンを持っていることに加えて、事前にマイナポータル上でスマホ搭載の手続きをする必要があるためです。

サービス業における年齢確認

カラオケやネットカフェ

深夜営業やアルコール提供をするカラオケやネットカフェなどでは、青少年保護育成条例や未成年者飲酒禁止法に基づいた年齢確認が求められています。店頭で本人確認書類を目視確認している場合には、アプリを使って事前に年齢確認を済ませることで受付業務の負担軽減が可能です。また、顧客の手間も軽減できます。

Liquidのデジタル身分証アプリを会員証代わりとして活用

あらかじめアプリ上で年齢確認し会員登録を済ませることで、店頭ではアプリ画面の確認のみで受付が可能となります。

カラオケやネットカフェでの年齢確認サービス例

オンラインサービスにおける年齢確認

マッチングアプリや結婚相談所サービス

インターネット異性紹介事業者は、出会い系サイト規制法により利用者が18歳以上であるかの年齢確認を行う必要があります。

一方でマッチングアプリを悪用したフィッシング詐欺や国際ロマンス詐欺などのなりすまし不正が増えているため、年齢確認だけでなく、登録された生年月日と本人確認書類の生年月日が一致しているかや、写真やディスプレイなど偽物の人間による申請ではないかなど厳格な本人確認を行うケースが増えています。

本人確認書類と容貌を撮影

 

LIQUID eKYCのAI審査機能により、審査を自動化することも可能です。

(自動化の例)

・申請情報と本人確認書類の照合

・本人確認書類の有効期限や書類番号の確認

・本人確認書類の顔写真と自撮りの顔写真の照合

公営競技

競馬、競輪、オートレース、ボートレースの公営競技事業者は、利用者が投票サービスなどを利用する際、法律により20歳以上であるかの年齢確認を行う必要があります。

本人確認書類の表面を撮影

※セキュリティを強化したい場合には、本人確認書類の真贋判定や生体認証を追加

 

LIQUID eKYCのAI審査機能で、登録された生年月日と本人確認書類の生年月日の一致確認を自動化することも可能です。

方法1:本人確認書類の表面を撮影

方法2:本人確認書類と容貌を撮影

学割における年齢確認

交通機関の乗車券やECでの割引キャンペーンなど、学割を実施する場合の年齢確認において本人確認の法的義務はありませんが、
LIQUID eKYCで正確な年齢確認を行うことで、自己申告では生じるリスクがある不正利用への対策を強化します。

本人確認書類の表面を撮影

学生証と保険証がメイン